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「わくわくの不完全燃焼」に怯える

by ほしゆき

「やってみたい!」は、思った瞬間がそのエネルギーのピークだ。

どんな小さなことでもいい。知らなかった世界を知って、あるいは今まで見えていなかったものが見えた喜びによって、胸が弾んで、新しい挑戦の扉が自分の前にあらわれたとき

「すぐ行動に移せるひとが全てを手に入れる」。

なんてことは、もう十二分すぎるほど諭され尽くした真理。

でも思い返してみれば、すぐに行動したけどうまくいかなかったことも割とある。

その失敗のなかで私は、「即行動」と同じくらい、「どこで行動に移すか」が重要だと思うようになった。

必要とされていない場所で、自分のわくわくを消費させると負の連鎖が起こる。

たとえば、ITを使って世の中をもっと便利にしたい!と思い立ったとする。

その思いに至ったのは、自分の会社がアナログすぎて効率が悪いことにヤキモキしていたから。

社員のポテンシャルをもっと高められるのに!という思いが強くなり、自分の新たな「やりたいこと」になった。

そのわくわくは簡単に得られるものではないし、もちろんすぐに行動に移すのがベストに違いない。でも、今の会社で挑戦するのがベストだろうか?

このご時世に、アナログすぎることで社員に不満を抱かせるような会社は、おそらく世の中への情報感度が低すぎるし、そもそも上層部が「変わりたい」とは思っていない。

ITを使って世の中をもっと便利にしたい!という思いが、IT導入の実現に到るまでには相当の時間と労力がかかる。

一緒に改革していこう!と立ち上がってくれる人がいたらまた話は違うし、よほど会社と仲間に愛情があり、人生をかけてこの会社を成長させたいという熱意があれば話は別だけれど。

もし「ITが必要だ!」と意気込んでいるのが自分ひとりしかいないのなら、前途多難すぎて志半ばで気持ちが切れてしまう可能性の方が高い。これが「わくわくの不完全燃焼」。

せっかく行動に移せるくらいにわくわくしたのに、実現できなかった。志半ばのまま、諦めてしまった。

そういう経験が積み重なっていくほど、未知の挑戦に飛び込む腰は重くなっていく。

次第に自分のわくわくに鈍感になって「やりたいことがない状況」になるから、さらにタチが悪い。

自分のなかに芽生えたわくわくは、目に見えないけれど、お金なんかより何倍も価値がある人生の財産だ。

時間が経てばすぐにしぼんでしまうし、見て見ぬ振りを続ける人の心にはもう芽生えてくれない。

求められていない場所で、わざわざ頑張らなくていい。

お世話になったから、なんて情で与えてしまうにはもったいなすぎる。

あなたのエネルギーを求めている人や、共鳴してくれる仲間は必ずいる。実現性が高く、「わくわくを倍増させられる環境」を貪欲に選ぼう。たとえうまくいかなくても、ポジティブに戦い抜けたら「不完全燃焼」にはならないし、好奇心や挑戦心をもっと上手に活かせる大人になる。

わくわくの扱いを間違えない人の世界には、いくらでも新しいわくわくが降り注いでいるものだ。

そういう人生にしていきたいじゃないか。

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