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「格好いい大人」

by ほしゆき

わたしがまだ、幼稚園に通っていた頃

ラジカセから流れる音楽を口ずさみながら、母が洗濯物をたたんでいた光景を今でもよく覚えている。

真似して鼻唄を歌うと、「いつのまに覚えたの?」と嬉しそうに笑いながら、「これはね、ゆきが生まれてからはじめて聴かせた曲なんだよ」と教えてくれた。

Mr.Childrenの『虹の彼方へ

Walkin'on the rainbow

雨上がりの 路上に輝く

飛び出した my dream

こんな歌い出しからはじまるように、

まさにわたしが生まれたのは、早朝から降り始めた雨が止んだころ。

1993年10月21日 午前9時半すぎ

陣痛が始まってから30分も経たずに出てきたという私は、生まれながらになんて親思いなのだろうか……。

お腹の中にいる時も、出てきた後も

まだ8cmだったCDを擦り切れるほど流し続けていた両親の影響で

兄と私の日常には、すっかりMr.Childrenというロックバンドが溶け込んだ。

溶け込む、という表現も違和感なほど

そこに流れているのが当たり前でしかない、日常だった。

0歳だった私は、いつの間にかデビュー当時の彼らと同い年になり

八王子オリンパスホールで『ヒカリノアトリエ』をうたいながらデビュー25周年の喜びを一緒に噛み締める。

鮮やかなライトの下で、汗だくになりながら、これでもかとひたむきに音楽を奏でては、子供みたいに楽しそうに笑うMr.Childrenは、私にとって永遠に格好良い大人の代名詞だ。

社会人デビューして25年後、表現者としてあんなにも人々の心を響かせる格好良い大人に、私もなってやる!なーんて意気込みながら、今日もこの曲を口ずさむ。

I'm walkin'on the rainbow

数えきれない 夢が溢れて

The future in my eyes

wishes come true

The future in your eyes

wishes come true

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